会津大学 コンピュータ工学部門コンピュータ論理設計学講座 教授 束原 恒夫 先生
30分のミニ講義を聴講しよう!ケータイ・スマホの仕組みに迫る
無線通信が発明されてから約120年ですが、現在は、ケータイ・スマホにより、誰でも電波を使える時代となりました。講義ライブでは、ケータイ・スマホには、どのような技術が使われ、その技術が高校までの勉強と、どのようにつながっているかを紹介します。
数学が活躍する電波の仕組み
ケータイ・スマホの仕組みに迫る
先生からのメッセージ
夢ナビ講義も読んでみようなぜ、あんな小さな携帯電話にいろいろな機能があるの?
声が届くメカニズム携帯電話から遠く離れた相手の声が聞こえるのは、どうしてでしょうか。その答えは、「デジタル信号」であるからです。デジタル信号とは、「0」と「1」の2つの数字を並べた信号のことです。人の声は、直接電波に乗せて遠くに飛ばすことができません。したがって、「電子回路」の中で声をデジタル信号に変えることで、それを電波に乗せて遠くに飛ばしているのです。 電波を飛ばすだけでなく、相手の電波を受け取ることも、会話をするためには必要になってきます。電波を受信する際には、電子回路の中の主役である「トランジスタ」に活躍してもらいます。電波に乗って遠くからやってきたデジタル信号は、受信の際には弱った状態にあります。それを本来の状態にしてあげるのが、トランジスタの役割です。そのおかげで、元気になったデジタル信号を声に変換し、私たちは相手の声を聞くことができるのです。極小のうつわ私たちの声を届けるのに一役買ったのが、電子回路とトランジスタでした。これらは別々ではなく、携帯電話の内部にある「あるもの」の上に一緒に搭載されています。そのあるものとは、「集積回路」です。集積回路は、いわば「極小のうつわ」です。それは、電子回路やトランジスタだけでなく、さまざまな機能を持った部品を1つにまとめて搭載できる、およそ5ミリ角のチップです。 この極小のうつわのおかげで、携帯電話の小型化が実現しました。携帯電話が登場して間もない頃は、電子回路やトランジスタなどを別々に搭載していました。そうすると、それらを置くための広いスペースが必要となるため、携帯電話を大きくしなければなりませんでした。しかし、集積回路が発達し、それらを1つのうつわの上にまとめることができるようになったため、携帯電話の小型化が実現したのです。つまり、極小のうつわが携帯電話を小さくしたのです。先生からのメッセージ
- このTALKも見てみようは英語字幕あり