秋田県立大学 システム科学技術学部知能メカトロニクス学科 教授 齋藤 敬 先生
30分のミニ講義を聴講しよう!問題を発見、解決案を創作し、社会に問おう
デジタルものづくり技術の発展により、個人~少人数で創作できるものは高度化しています。創作物にはさまざまな問題解決に向けたロボットも含まれます。「これでどうでしょう?」と実際に動く見本を社会に示す、その方法や意義を感じてもらえれば幸いです。
菜の花を中心にした循環システム
菜の花を地域経済に取り込む
菜の花による地域活性化のとりくみの課題
問題を発見、解決案を創作し、社会に問おう
先生からのメッセージ
夢ナビ講義も読んでみよう命を守るメカトロニクス ~細胞改変システムや鳥獣被害対策ロボ~
細胞を改造する近年、再生医療の実現に有望なiPS細胞に注目が集まっていますが、生化学的手法では細胞に手を加えて使いこなす技術が十分ではなく、例えば機能が失われた腕や眼球を再生することはまだできません。 細胞を操作するために研究開発が進められているのが、細胞に穴をあける細胞膜穿孔法です。一般に細胞は穴をあけられると死にやすいのですが、細胞が治せる穴開け法によって、穴を開けたところに改造のための物質を挿入してから体内に戻し、細胞に働いてもらおうというものです。改造に必要となる精密なメカニズムの開発も進んでいます。ポイントは光触媒による酸化反応細胞へ物質を挿入する、または細胞から物質を取り出すための細胞改変システムは、光触媒による酸化反応を利用します。細胞は進化の過程で酸化に対する抵抗力をつけてきたため、酸化の場所を限ることで、細胞が死ぬことなく細胞膜に一時的に穴を開けることができるのです。細胞に本来備わっている抗酸化能力を活用し、デバイスへの応用も簡単にできます。 こうした技術を神経インタフェースと呼ばれる神経細胞用の微小電極に応用すれば、神経の情報から直接、ロボット義手や義足を制御、あるいはカメラから視神経に直接情報を送ることも可能になり、次世代の福祉機器としての活用も期待できます。また細胞を穿孔して内部に物質を導入したり、制御に介入したりすることで、再生医療や細胞治療も大きく前進します。人も動物も守る巡回型動物ロボット神経インタフェースの研究で培ってきた技術を生かして、動き回る動物型ロボットの開発も行われています。近年、国内における鳥獣被害が範囲を拡大し、シカやイノシシ、サルやクマなどによる農作物の被害に困っている生産者が増加しています。そこで、こうした野生動物のボディランゲージを理解した動き方をし、高い移動性と頑丈さを兼ね備えたロボットの開発と実用試験が行われています。目的は駆除ではなく、威嚇し、すみ分けを可能にし、人里を巡回しながら、人も動物も守ろうというものです。先生からのメッセージ
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