福島大学 共生システム理工学類 教授 高橋 隆行 先生
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30分のミニ講義を聴講しよう!ロボットを開発するということ
ロボットを開発するためにはさまざまな技術が使われます。もし使える技術がなければ新しく開発しなければならないし、その技術がさらに新しいロボットへと発展することもあります。実例を挙げながらロボットの研究開発にまつわる面白さについてお話しします。
コンセプトを実現する
ロボット改良の苦悩
ロボットを開発するということ
先生からのメッセージ
夢ナビ講義も読んでみよう「ロボット丸ごと開発」のアイデアの連鎖が生む新しい技術
「ロボット丸ごと開発」をめざす現代社会では、さまざまなロボットが活躍しています。ロボットの研究では、目、腕、脚などパーツの開発をする場合もあれば、ある目的を果たす「ロボット丸ごと1体」の開発をめざすこともあります。例えば、人と暮らす「生活支援ロボット」を丸ごと1体開発することを考えてみましょう。このようなロボットには、安全性と作業性を両立させるための細く軽い腕やいろいろなセンサ、重い荷物を持ち運ぶなどの作業ができるプログラムが必要です。さらに、そのプログラムは、場面に合わせて一つひとつ作ると膨大な数になりますから、それを解決するためのアイデアが必要になるのです。このように、ロボットを丸ごと1体開発する過程で次々と立ち現れる難問をクリアしていくために、「アイデアの連鎖」が生まれます。アイデアを別の用途に応用するロボットの研究開発の過程で生まれたアイデアが、別の用途に応用され、新しい可能性を開くこともあります。 例えば、ロボットの腕の先につける手(ハンド)がその1つです。生活支援ロボットの手は、小さく軽く、精密な動きが必要です。そのために、新しい減速機(動力を歯車などで回転速度を減じて出力する機構)や関節を曲げるためのメカニズムが生まれました。このアイデアは、家電や工作機械、先端医療機械などへの応用も模索されています。「環境調査ロボット」や「足こぎ車いす」への展開そのほか、湖沼の環境調査のために、水深数十メートルの湖底の泥を採取する「環境調査ロボット」や、ロボットのシステムを車いすに応用した「足こぎ車いす」なども、これまでの研究開発によって生まれたアイデアを駆使するとともに、さらに新しい発想の源泉にもなっています。例えば、「足こぎ車いす」は、足の筋肉を電気信号によって動かしてペダルを漕ぎますが、これはロボットの仕組みを使い、動力源を人間の筋肉に置き換えるという斬新な発想で実現しています。 このように、「ロボット丸ごと開発」によるアイデアは、新たな技術開発へもつながっているのです。先生からのメッセージ
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