岩手大学 理工学部システム創成工学科 電気電子通信コース(令和7年度から 理工学部 理工学科 電気電子・情報通信コース所属) 准教授 菊池 弘昭 先生

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磁気を測って壊さず材料内部やきずを診断

30分のミニ講義を聴講しよう!磁気を測って壊さず材料内部やきずを診断

建材や工業部品などの内部構造・機械的性質を、対象を破壊することなくチェックし、異変を感知する「非破壊検査」と呼ばれる方法を磁気計測で実現する研究を紹介します。古くから研究されてきた学問ですが、これまで実現していない検査への挑戦です!

非破壊検査がなぜ必要なのか?
渦電流による非破壊検査とは?
磁化の変化で鉄鋼材料を調べる
磁気を測って壊さず材料内部やきずを診断
受講した高校生のコメント

先生からのメッセージ

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あなたに伝えたいのは、身近な物や現象に対して「なぜ?」「どうなっている?」と関心を持つことの大切さです。それぞれの物や現象自体は知っていても、どうやってできているのか、どうして起こるのか、仕組みを知らないということは思いのほか多いのではないでしょうか。 大学では必ず発見があります。そこでたくさんの知識を身につけてほしいと思います。

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社会に必要とされる非破壊検査大型建造物やインフラに使われている建材や工業部品などの内部構造を、対象を破壊することなくチェックし、異変を感知するのが「非破壊検査」と呼ばれる方法です。非破壊検査には、一つの技術ですべてを測れるというものは存在しません。手法は超音波やX線、電流などさまざまあり、対象あるいは環境に合った手法で検査します。新たな可能性に満ちた磁気計測非破壊検査の数ある手法の中に、磁気を使って検査する方法があります。例えば、材料の亀裂は変性を視覚的に感知できますが、亀裂が表面化する前からすでに内部では構成する物質の配列に乱れが生じています。その際に発する特有の磁気をキャッチすることで変性を感知するのがこの手法です。変性による劣化を感知できれば、それにともなう事故を防げます。人に置き換えれば、症状が表面化する前に病を特定でき、治療が可能になるということです。 磁気計測は主に工業製品の部材などに使われていますが、将来的には大型建造物やインフラの検査への応用も期待されています。また、検査方法が比較的簡易で、扱う人にとってのばらつきも出にくいのが利点です。そこでゆくゆくは全自動化を視野に入れた研究も進められています。磁気の多様性が生む測定の難しさ汎用性があり、小さい信号を感知できるこの技術ですが、一方で多様性に富み、物質の変性と磁気反応の相関関係は非常に複雑です。現在の課題は、その相関関係を明らかにし体系化することと、日常的にあふれている磁気のノイズの中から抽出したいものだけを測定することです。これらの課題を解消し、理論や技術がさらに確立されれば、これに関連した技術は、心電図では測れない心臓からの磁気を検出し診断を補助するなど、医療分野での応用も可能となります。 工業の発達とともに非破壊検査は発展してきました。古くから研究されてきた学問ですが、一方で最先端の工学分野でもあり、その応用の可能性はさらに広がりをみせています。

先生からのメッセージ

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あなたに伝えたいのは、身近な物や現象に対して「なぜ?」「どうなっている?」と関心を持つことの大切さです。それぞれの物や現象自体は知っていても、どうやってできているのか、どうして起こるのか、仕組みを知らないということは思いのほか多いのではないでしょうか。 大学では必ず発見があります。そこでたくさんの知識を身につけてほしいと思います。

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