神奈川工科大学 工学部機械工学科 教授 山門 誠 先生
30分のミニ講義を聴講しよう!誰もが思いのままに操れる自動車をめざして
ハンドル操作に応じてアクセル・ブレーキを変化させることで、別々に制御されていた横方向と前後方向の加速度(G)を統合的にコントロールし「人馬一体」になったような、スムーズで効率的な走りを実現した世界初の制御技術「Gベクタリング」を紹介します。
カーブを曲がるときの制御
アプリで車をコントロール
スピンしない車の開発
誰もが思いのままに操れる自動車をめざして
先生からのメッセージ
夢ナビ講義も読んでみよう「乗り心地」が、自動運転車の価値を決める!
世界中で進む自動運転車の開発競争近年、自動車業界では、自動運転車の開発がトレンドになっており、世界中の自動車メーカーがしのぎを削っています。試作車レベルでは、すでに自動運転車が誕生しており、走行試験が行われています。開発を行っているメーカーの試作車の多くは、「ある場所からある場所に行く」といった基本機能は、ある程度実現されており、公道での実証実験や市販化に向けて、さらなる技術の進歩が求められます。乗り心地のよさで、売れる車になる自動運転車で今後、競争のポイントとなりそうなのが、「乗り心地」です。従来の車では、運転者の気づかいやテクニックによって乗り心地が左右されます。自動運転の場合は、当たり前ですが車が運転を行うので、現行の自動車以上に乗り心地のよしあしが、売れ行きを左右すると予想されています。 では、どういった自動車が乗り心地のよいものなのでしょうか。「なめらかに発進し」「カーブの曲がり具合に合わせてスムーズに曲がり」「静かに止まる」、もちろん「乗客にはあまり加速度変化を感じさせない」、こういった運転ができる自動運転車が理想になりますが、現時点ではまだ実現は難しいです。細やかな運転操作をめざして開発が進む乗り心地のよい運転のためには、タイヤに適切な荷重をかけることがポイントです。そのキーとなるのが、ハンドル操作に対する車の応答です。実際に運転をしてみればわかりますが、道路には凸凹が多く、真っすぐ進むだけでも、細かなハンドル操作が求められます。現行の自動車にも、こうした運転をサポートしてくれる機能が付いているものもあります。例えば、マツダの車はハンドル操作に合わせて、エンジン出力を自動コントロールする「G-ベクタリング コントロール」という機能をほぼ全車種に搭載しています。ほかのメーカーでも制御機能の開発には力を入れており、今後、市販される自動運転車に搭載されるでしょう。乗り心地のよい自動運転車の登場が期待されています。先生からのメッセージ
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