香川大学 創造工学部創造工学科 造形・メディアデザインコース 教授 後藤田 中 先生
30分のミニ講義を聴講しよう!スポーツ選手に“ヒント”を与えるICT
トップ選手に限らず、スポーツの動作・戦略分析がさまざまな視点で進んでいます。ただ、大量の情報をそのまま提供するのではなく、どのように聴覚・視覚情報を伝えればよいのか? ICTを用いて“ヒント”を与える情報のデザインを紹介します。
スポーツにITを導入すると?
その人に合った支援をするためには
トレーニングに動画とSNSを活用すると?
スポーツ選手に“ヒント”を与えるICT
先生からのメッセージ
夢ナビ講義も読んでみようITやSNSを活用したスポーツ支援が進んでいる!
スポーツの世界で広がるIT化ITの活用は、近年、スポーツ分野にも広がっています。選手の身体やラケットなどの道具につけたセンサからデータを取得してプレイの内容を解析することや、タブレット端末を使って選手に作戦やアドバイスを伝えるなど、さまざまな支援ができるようになりました。ITを用いて得られた情報を、選手の育成にどう活用するのかという研究も進んでいます。 例えば、2004年アテネ五輪・男子ハンマー投げ金メダリストで、研究者としても活動する室伏広治さんは、自身のハンマーに付けたセンサで計測した角加速度(回転方向の加速度)を音に変換してフィードバックし、トレーニングに活用しています。ソーシャルメディアを教材にあなたが普段使っているSNSなどのソーシャルメディアを、スポーツの教材として活用するシステムの研究も行われています。例えば、動画共有サイトに投稿された縄跳びの動画をコンピュータで分析し、ほかの数ある縄跳び動画の中から、撮影された人の動きの改善に役立つ動画を選んでフィードバックすれば、周りに教えてくれる人がいなくても、上達するコツを学べます。 また、ウェアラブルセンサを身につけた人間の動きを、擬音語や擬声語、擬態語を用いてマンガのコマ風に置き換えれば、運動のコツをより直感的に伝えることができます。こうした伝え方の研究が進めば、近くにコーチがいなくても、SNSを活用して自ら学び、うまくなれるのです。ITがスポーツの常識を変える!?ITを生かしたスポーツ支援は、プロのアスリートだけでなく、一般のスポーツ愛好者、高齢者のリハビリにも適用できる可能性を秘めています。それにともない、これまでと違った新しいスポーツ競技の形を生み出そうという動きも起こっています。先端技術を用いて人間の身体能力を向上することができれば、年齢や性別、障がいの有無といった垣根を超えて、みんなが同じフィールドで競い合うことも可能になるでしょう。先生からのメッセージ
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