法政大学 キャリアデザイン学部キャリアデザイン学科 准教授 田中 研之輔 先生
30分のミニ講義を聴講しよう!夢の国のキャリアデザイン
東京ディズニーリゾートの心地よさは、どこからくるのでしょう。夢の国は日々の時間や生活の規則を忘れさせてくれ、友だちと〈夢〉をみることで日常にはない幸せを感じます。講義ライブでは「キャリアデザイン」という視座から夢の国に陶酔しましょう。
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夢の国のキャリアデザイン
先生からのメッセージ
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不法移民たちの暮らしぶりアメリカには1300万人と、東京の人口に匹敵する不法移民が住んでいます。メキシコや南米から来た彼らにはビザがないこともあり、大多数は非正規雇用者です。仕事は配管工や塗装業などの建築系や引っ越し業者などで、賃金は月額300ドル程度、仕事がない日も珍しくありません。しかし互いに助け合うコミュニティが機能しているため、何とか暮らしていけます。逆に言えばコミュニティから抜け出せず、アメリカの市民権を持った貧困層から襲われるといった危険もあるのですが、ポジティブで元気だというのが彼らの特徴です。ネガティブになりやすい日本の文化一方、日本の非正規雇用者というと、フリーター層が思い浮かびます。特に若年層において彼らがコミュニティを形成するのが、スケートボードやダンスといった趣味的なつながりです。アメリカの不法移民と比べると遥かに職には就きやすいのですが、長続きしないこともあり、同じようなアルバイトを転々とする傾向があります。それでも経済的にはあまり困らず、安全でもあるのですが、ネガティブな精神状態に陥りやすくもあります。これは一度、レールから外れると社会に戻りにくいという日本の文化が根底にあり、メインストリームから外れていてもなお、社会的なプレッシャーが精神的コンディションを左右しているからだと考えられます。非正規雇用者は将来のマジョリティ日本のフリーターとアメリカの不法移民に共通するのは社会の中でマージナル(周辺的)な立場にあるということです。そしてマージナルな集団は、20~30年先にはマジョリティ(多数派)集団となるでしょう。実際、就職せず、仮にしたとしてもすぐに辞める若年層は確実に増えています。社会の中でマージナルな存在だった非正規雇用者がマジョリティになると、価値観もそちらへとシフトします。現在はその節目の段階にあり、価値観が逆転する事態は誰もが近い将来、直面する問題となると考えられているのです。先生からのメッセージ
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