関西福祉大学 教育学部 児童教育学科 講師 新川 靖 先生

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心をどのように育てるか ~道徳教育って何?
心(道徳性)を育てる道徳教育の難しさは、「道徳的に価値があることは何かを知っているだけでは十分ではない」ということです。では、道徳教育にはどんな工夫が求められるのでしょうか。道徳の授業では? 授業以外の活動では? 体験も交えて考えてみましょう。
先生からのメッセージ
教師は子どもの成長に携わるとてもやりがいのある仕事です。子どもは学力がついたり、身体が大きくなったりするだけではなく、「心」も成長します。心の教育として学校で行われる道徳教育は、週1時間の道徳授業を要(かなめ)としてすべての教育活動の中で進められます。「心」は、授業を受けたり体験をしたりすれば、目に見える変化がすぐに表れるというわけではありませんが、着実に育っていくものです。その「心」を育てるためには、どのような道徳教育や道徳授業をしたらよいのでしょうか。一緒に考えてみませんか。
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新しい道徳教育が始まる ~「考える道徳」「議論する道徳」~
道徳が変わる!
学校教育では学力(知)・心(徳)・身体(体)を育てます。心の教育を担当するのが道徳教育です。これまでも、教材などを読んで話し合う授業が週1回行われるとともに、学校のすべての活動で道徳教育は行われていました。しかし、これまで道徳は教科ではなく「領域」という位置付けだったのですが、平成30年以降は「特別の教科の道徳」としてスタートすることが決まりました。教科書もつくられます。改正された学習指導要領では、これまでより、「考える道徳」「議論する道徳」への転換が求められているのです。
実感ある活動と合わせたプログラムの開発研究
今までの道徳は、教材を読んで主人公の心情を確認するだけで終わる授業が多いという課題がありました。また、道徳的な良さを知っているだけでは、自分のもの・生き方にならないという難しさもあります。そうした課題を受けて、教えこむのでなく、道徳的な価値について自分で導き出すことができるように授業を工夫しようというのが、これからの方針です。
例えば、タンポポの根が地中深くまで伸びていることは知っていても、掘ってみたことはないということがあります。実際に掘ってみると、本当に手が痛くなるまで深く根っこが入っており、その時に「命ってすごいな」と実感できるでしょう。これまで実践されてきたこのような活動を、新しくなる道徳の授業に合わせて効果的にみんなで考えるようなプログラムにしていく研究も進められています。
子どもの変容を見取る力を磨く
心の成長は学習をしたからといってすぐに表れるものではありませんが、着実に育ちます。ある程度の期間、学習を積み重ねることで「前はこんな様子だったけれど、今はこんなことを考えたり、行動したりするようになった」と子どもの変容を見取っていくことが評価にもつながっていきます。道徳教育では「これができる」「あれができる」といったことだけを見るのではないので、教師には子どもの変容や言動に対する敏感さや見取る力を磨いていくことが求められるのです。
先生からのメッセージ
教師は子どもの成長に携わるとてもやりがいのある仕事です。子どもは学力がついたり、身体が大きくなったりするだけではなく、「心」も成長します。心の教育として学校で行われる道徳教育は、週1時間の道徳授業を要(かなめ)としてすべての教育活動の中で進められます。「心」は、授業を受けたり体験をしたりすれば、目に見える変化がすぐに表れるというわけではありませんが、着実に育っていくものです。その「心」を育てるためには、どのような道徳教育や道徳授業をしたらよいのでしょうか。一緒に考えてみませんか。
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