福知山公立大学 情報学部情報学科 教授 山田 篤 先生
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30分のミニ講義を聴講しよう!音声対話システムのデザイン
人間どうしが話をするのと同じように、コンピュータに話しかけると返事を返す音声対話システムでは、音声認識、自然言語処理、音声合成といった要素技術が必要になります。これらを用いて実現される音声対話システムの現状と課題についてお話しします。
機械に会話させるには?
自分専用の音声対話システムを作るには?
返答の内容をデザインするには?
音声対話システムのデザイン
先生からのメッセージ
夢ナビ講義も読んでみよう音声対話システムによって地域社会の課題を解決しよう!
身近な所で定着する音声対話システムアップル社のAI(人工知能)アシスタントSiriやスマートスピーカー(AIスピーカー)Google Homeなど、コンピュータに話しかけると返事が返ってくる音声対話システムが、私たちの生活に定着しつつあります。 人間同士が話すように対話するこの技術は、相手の言うことを聞き(音声認識)、それを理解して返事を考え(自然言語処理)、その返事を音声にする(音声合成)という3つの要素に支えられています。これらの技術を急速に向上させた一番の要因はAI研究の発達です。例えば音声認識率は、AI研究の基盤技術であるディープラーニングの導入により飛躍的に向上しました。音声の誤認識やプライバシー権の問題もしかし、AI研究が発達する一方で社会的な問題や課題も表出しています。例えば、プライバシーの問題です。スマートスピーカーを通じて得られたユーザーの音声はクラウドで処理されるため、事業者のサーバに送られます。また、音声の誤認識や利用者の言い間違いによって生じる電子商取引上の誤発注も発生しており、システムの進歩に対して法整備などの社会的対応が後手に回っているのが現状です。 重要なことは、ユーザーがこれらの仕組みをしっかりと理解した上で、各個人がこれらの仕組みを利用するにあたって事業者と交わしている契約内容を把握して、自分で自分を守るという考え方を身につけなくてはなりません。地域社会での活用が次の展開このように音声対話システム研究は今、世界中に広く展開可能なモデルを形成し実際に使用しながら、そこで発生する社会的・技術的課題にも取り組み続ける成熟段階にあります。次の展開として注目されているのが、より身近な地域社会の課題解決にこのシステムを生かす研究です。例えば、観光客への多言語対応や防災・減災に関するツールでの利用など、生かし方は多様に広がる可能性を秘めています。そのために経営学や社会学などの専門家と共同で学際的な研究が日々進んでおり、社会情報学は新たな注目を集めています。先生からのメッセージ
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