富山大学 都市デザイン学部都市・交通デザイン学科 教授 堀田 裕弘 先生
この夢ナビTALKは英語翻訳されています。動画の右下の字幕のアイコンをクリックすると英語字幕が表示されます。
30分のミニ講義を聴講しよう!デジタル画像・映像の品質ってキレイなの?
デジカメ、スマホカメラ、地デジ放送、デジタルシネマなど、身近な画像・映像の世界はデジタル化されてしまいました。デジタルは便利そうですが、はたして本当にデジタル画像・映像ってキレイなのか気になりませんか? このデジタル化のカラクリを説明します。
画像の基礎知識
画像を圧縮すると
圧縮画像の復元技術
デジタル画像・映像の品質ってキレイなの?
先生からのメッセージ
夢ナビ講義も読んでみよう画像や映像の「きれい」を、どう判断するか?
情報量が少ない画像は本当にきれい?いま、身近な画像や映像のほとんどがデジタル化され、スマートフォン・地上デジタル放送・映画などで、きれいな風景や商品などを見ることができます。でも、実物と比べて、それは本当に美しいのでしょうか? なぜならディスプレイやスクリーンで見ている画像は、カメラで撮った情報を「0」と「1」のデジタル信号に変換し、圧縮・削減されたものだからです。送信できる情報量に制限があるので、制作者や放送局は少ない情報量で表現せざるを得ず、私たちはそれを見るしかありません。「きれい」は数値化できる!画像を美しいと感じる感覚は、人それぞれに違います。そこで「きれいの基準」を数値化する研究が行われてきました。目安となるのは対象物の輪郭がどこまではっきりしているかと、どこまで細密に表現されているかです。つまり輪郭がはっきりしていて、細かく再現できていればいるほど、人は「きれい」と感じることになります。 またディスプレイの性能は画素数で表現します。画素とは画面を構成する最小単位の点のことです。人間の目は、対象物を点の集まりとしてとらえるため、点の数が多いほど画像は鮮明になり、美しいと感じるのです。4Kや8Kのテレビは、フルハイビジョンテレビの約4倍、16倍の画素数で画面がつくられています。最終的に美しさを判断するのは人間の脳画像データの美しさの差異は、コンピュータでも調べることができますが、美しさを最終的に判断するのは人間の脳です。ですから、画質の美しさを評価するために、人間の脳波や脳血流などの、生体情報を計測する研究も進んでいます。この研究では、画像や映像を見た時に、人間の脳(前頭葉)の血流が変化することまではわかってきました。 きれいな画像や映像をつくるためには、デジタル保存技術のほかに、クリエイターたちの感性も大きく関わってきます。これからものづくりをめざす技術者は、美しいものを見分ける感性を磨くことも大切なのです。先生からのメッセージ
- このTALKも見てみようは英語字幕あり