関西福祉大学 看護学部看護学科 准教授 中村 有美子 先生
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30分のミニ講義を聴講しよう!地域の人々の健康づくりを担う「保健師」
「保健師」は、地域で生活している人々を看護する役割を担っています。では、病院や施設で行う看護と何が違うのでしょうか? 対象とする人はどんな人々でしょうか? どんな方法で看護を行うのでしょうか? 保健師と地域看護の魅力についてお話しします。
保健師とは
お母さんの精神の健康を守る
地域の人々の健康づくりを担う「保健師」
先生からのメッセージ
夢ナビ講義も読んでみよう地域の健康づくりを担う! 保健師と地域看護学
地域の健康をつくる保健師地域の赤ちゃんから高齢者までのあらゆる年代と、病気の人だけでなく健康な人も含めたさまざまな健康レベルの、幅広い人を対象に看護を行うのが地域看護です。中でも保健師は、直接行う看護だけでなく、個人を介して、自助・互助・公助により集団や地域全体の健康レベルを向上させる「仕掛け人」としての役割があります。病院や医院などで患者さん個人を看護する看護師に対し、いろいろな機関・組織を通じて、市町村など地域全体の人々の健康をサポートする「地域の看護師」と言えます。健康に暮らせるコミュニティづくりに関わる遠方から引っ越してきた母親が、子育ての悩みを抱えているとします。しかし、その悩みはこの母親一人の問題ではなく、ほかの母親にとっても同様の問題である可能性があります。育児を終えた母親からアドバイスをもらえる組織づくりなど、ソーシャルキャピタル(社会資本)を醸成する必要が出てきます。身体情報から問題点を見つける病院での看護とは異なり、地域看護ではたくさんの情報から地域の問題点を見つけ出し、地域全体の健康レベルを上げるための計画を立てて実施する必要があるのです。現在、4カ月未満の赤ちゃんを保健師が全戸訪問する「こんにちは赤ちゃん訪問」や、高齢者の「健康寿命」と「平均寿命」の差を縮めるための「いきいき百歳体操」といった地域活動が進められています。高齢者の生活実態を日頃から知っておく大切さ近年、インターネットの発達などによって高齢者の健康に関する知識レベルが向上しており、「看護師が選ばれる」時代を迎えると考えられます。これからの看護師は「病気を治すこと」だけではなく、病気の高齢者が家に帰ったときの生活をイメージし、「その人の元の生活状態に戻ること」を最終目標とした看護を意識する必要が出てきます。核家族化により高齢者の生活がわからない学生がほとんどのため、実際の高齢者の生活を見る「家庭訪問実習」にも取り組むなど、日頃から高齢者の生活に関心を持つことが大切です。先生からのメッセージ
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