神戸学院大学 心理学部心理学科 教授 道城 裕貴 先生
30分のミニ講義を聴講しよう!子どもの行動には理由がある!?
「飛び出し」「大声」「暴力」……学校現場ではさまざまな問題行動に直面しますが、子どもの行動にはすべて理由(機能)があります。講義ライブでは、発達障がいがある子どもたちの問題行動や学級崩壊などへのコンサルテーションについてお話しします。
多様な子供たち
学級崩壊を分析
イガイガ言葉をなくす取り組み
子どもの行動には理由がある!?
先生からのメッセージ
夢ナビ講義も読んでみよう子どもの行動には必ず理由がある
チーム学校とは?小中学校では、学級崩壊が問題となっています。また通常学級にも6.5%いる発達障がいなどの子どもたちへの対応なども必要であるため、心理学の専門家が学校に入ることが珍しくなくなってきました。通常学級で問題とされるのは離席や飛び出し、暴言などのトラブルです。子ども同士の相乗作用で学級運営が不可能になるほど全体が荒れてしまう学級崩壊も少なくありません。そこで今は「チーム学校」といって、学校の先生だけでなくスクールカウンセラーなどの心理学の専門家や、病院や児童相談所など関係機関などが一丸となって問題解決するようになってきています。行動には理由がある子どもの問題行動や学級崩壊をどうにかしたいと思うとき、応用行動分析の手法を用いて、子どもの問題行動、その前後の状況、頻度などを観察します。何より大切なことは、子どもがなぜその行動をしているのか、行動の原因を探ることです。これは機能的アセスメントと呼ばれています。例えば何かを得たいのか、注目を求めているのか、それとも何らかの事態を回避しようとしているのかを科学的に分析し、それに応じた対応を組み立てていくのです。行動の原因がわかると、課題や先生の指示の出し方、褒め方、言葉かけなどの対応を提案することができます。ただ反応を求めて騒ぐ子どもには「あえて無視する」という場合もあります。チームとしての取り組み学級崩壊など学級が荒れている場合には、学級全体への心理教育として、怒りの感情をコントロールする「アンガーマネジメント」を教えることもあります。低学年の子どもの場合には、暴言を「イガイガ言葉」「チクチク言葉」と名付けて紙に書いてゴミ箱に捨てさせるといったわかりやすい取り組みが有効な場合もあります。発達障がいの子どもたちに限らず、すべての子どもには人と関わりながら生きるために欠かせないスキルを教えるソーシャルスキルトレーニングなどが有効です。学級全体で教える心理教育は、学級崩壊を未然に防ぐこともできる有効な手立てです。先生からのメッセージ
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