桃山学院大学 経営学部経営学科 准教授 櫻井 結花 先生
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30分のミニ講義を聴講しよう!企業の海外進出:恋愛よりも難しい?
2017年の日系企業の海外拠点数は7万以上で、5年前に比べ14%も増加しています。今後も海外進出する企業の増加が予測されます。進出する際に直面する課題やそれをどのように乗り越えていくかを、高島屋やユニクロなどの事例を紹介しながら解説します。
サービス業が世界進出するときのネック
世界進出を阻む4つの隔たり
海外から撤退を考えている企業の割合は…?
企業の海外進出:恋愛よりも難しい?
先生からのメッセージ
夢ナビ講義も読んでみよう価値観や文化の違いを理解することが企業の海外進出のスタートライン
海外市場を狙い、進出が増える日本企業日本企業の海外進出が拡大傾向にあります。以前はメーカーなどが生産拠点を海外に移し、人件費などのコスト削減を図るケースが多く見られました。しかし現在は海外でのチェーン店展開や商品の販売といった、外国市場への参入そのものが主目的となりつつあります。人口減少や景気停滞で今後の成長が期待しにくい日本国内の市場よりも、成長が著しいアジア諸国などの需要を取り込もうとする企業が増えているのです。日本とは消費者の好みが大違い!?日本企業の海外進出では、注意したいポイントがあります。消費者の好みやニーズは国によって違いがあるので、日本の商品やサービスをそのまま持ち込んでもうまくいかないことが多いのです。例えばインドネシアの歯ブラシは、ヘッド部分が日本製の倍ぐらい大きいものが主流です。中国では赤い冷蔵庫や金色のエアコンが好まれています。海外進出しようとする企業は、生活文化や価値観の違いで、求められる商品の仕様が日本とは大きく異なることを事前にリサーチしなければなりません。サービス業においても、消費者の感覚が日本とは随分違います。従業員に「おもてなしの心」を伝えるには労働面でも、日本とは慣習や考え方が異なることが多く、現地雇用した人たちとの間に摩擦が生じる原因になります。「ショップで商品を無料できれいに包装する」「飲食店でお客様のコップに水を注いで回る」、という日本特有のおもてなし精神からくるサービスは、外国の従業員にはなかなか理解してもらえません。彼らの考えでは、敬うべきは賃金を払ってくれる雇用主であり、お客様にサービスする理由がわかりにくいのです。 解決策として、日本の接客を動画で見せたり、日本の現場で研修したりするなどの教育方法がとられています。進出先の国民性を研究して、文化や価値観の違いを理解することが、企業経営の国際化、グローバル化をスムーズに進めるポイントなのです。先生からのメッセージ
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