和歌山大学 経済学部経済学科 教授 足立 基浩 先生
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30分のミニ講義を聴講しよう!経済学は社会の医学
経済学は社会の医学と言って良いと思います。元気のない国や都市を再生したり、そのためのお金、ネタ、組織を効率よく組み合わせます。そしてその街に最も合った処方箋(経済学生は政策)を提示します。どのような薬が最も効果的だったかを紹介します。
大切なものは「いくら」といえる?
地元の名産品を学生が盛り上げる
経済学は社会の薬を作る
経済学は社会の医学
先生からのメッセージ
夢ナビ講義も読んでみようまちづくり論で重要な「3つのS」で地域を元気に!
3つのSで地域を元気に地域を元気にするまちづくり論は経済学の大きなテーマの1つです。元気がない地域に人を増やし、土地の値段を上げ、まちに活気をもたらすための作戦を考えるのです。フィールドワークを重視するまちづくり論の研究では「3つのS」が重要です。 1つ目は「Sentimental」=愛着です。住人が地域に愛着を持つことで地域に個性が宿り、その個性を求めて人が集まります。次に「Survey」=調査です。まちの人口動態や産業など、まちの現況を徹底的に調査し活性化につなげます。最後は「Security」=リスク管理です。まちづくり計画にかかるさまざまなコストやリスクを正しく把握し、継続的な活性化を実現します。長浜商店街のまちづくりまちづくり政策では、地元の人々が主体的に参加することが最も重要です。滋賀県長浜市のある商店街は、1980年代には年間利用客が約8万人の閑散とした商店街でしたが、地元の企業が協力し資金を集め、行政も巻き込んだまちづくりを始めました。城下町であった歴史を生かして石畳の風情ある街並みを整備するとともに、地元の寺社や古くからの街道といった観光資源も積極的に活用し、年間約200万人が訪れる人気の観光商店街へと生まれ変わりました。「3つのS」を実践した先駆的な成功例と言えるでしょう。増え続けるシャッター通り残念ながら長浜市のような例は珍しく、日本の地方都市はますます元気を失っているのが現状です。全国には約1万2千の商店街がありますが、少子高齢化や人口減少が重なって、毎年100から200もの商店街が運営を停止しており、いわゆるシャッター通りが増加しています。山積する課題を前に各地域が知恵を絞って、まちの活性化に懸命に取り組んでいます。地価が上がるプロセスや人が増えるプロセス、地理的・空間的な要素など、まちを元気にするための方法を科学的に考えるまちづくり論に求められる役割は、今後ますます大きくなるでしょう。先生からのメッセージ
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