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長岡技術科学大学 工学部 物質材料工学専攻 高橋 由紀子 准教授

ナノから始める環境汚染物質の測定

ナノから始める環境汚染物質の測定

長岡技術科学大学 
工学部 物質材料工学専攻

高橋 由紀子 准教授

30分のミニ講義を聴講しよう!ナノサイズのカラーボールで水を分析しよう

日常生活は服や花など、「有機色素の色」にあふれ、とてもきれいです。この色素をまとめてナノサイズのボールを作り薄膜状にすると、いわゆる「試験紙」となり、色信号で水銀や鉛、ヒ素などの危険物を検知できます。その感度は大型機器に勝るとも劣りません。

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先生からのメッセージ

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どんなものもきちんとした使い方をしないと、機能を発揮することができません。先人の知恵を最大限に生かし何かを作ることは、それ自体に喜びがあります。特に色素は単純に美しく、機能性の高さからも魅力的な物質です。
土壌や水の汚染は過去の出来事ととらえている人が多いですが、現在進行形の問題です。火力発電の増加は水銀やヒ素を含んだ石炭の使用量増加を意味しますし、以前地中に埋めた有害物質が漏出する可能性もあります。元素は消えてなくなるものではないのです。色素を用いた環境汚染を分析する研究に取り組んでいます。

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夢ナビ講義も読んでみよう色素のナノ粒子の薄膜を使い、手軽に汚染をチェック!

汚染の検出は難しい! 病院や工場の跡地や排水に水銀や鉛といった有害物質が含まれていることがあります。土壌汚染や水質汚染を調べるのが難しいのは、数千万分の1%といったppbレベルの量を検出しなければならないからです。例えば2008年に問題となった汚染米にしても、有害物質のカドミウムより、これによく似た亜鉛を多く含んでいるため、高度な機器を使って分析する必要がありました。しかし、どうしても時間と費用がかかることから、もっと簡易的な検出方法として有機化合物の色素を使うことが考えられています。 ナノ粒子で手軽に検査 それが、色素をナノ粒子の薄膜にすることで人間の目に映る2~3マイクロメートルにシグナルが凝縮されて、結果的に感度を上げて微量の有害物質を検出することができるという検査方法です。
この方法は、試薬量も少なく、どんな試薬でも使えることから汎用性も高いのです。さすがに機器分析の方が精度は上ですが、明らかに汚染されていない土壌や水を除くための事前の検査としてならば、十分に役目を果たすことができます。また現在、アジア各地の井戸がヒ素に汚染されていることが問題となっていますが、そうした井戸水の検査も手軽にできるようになります。さらに膜の形状を漏斗(ろうと)のようにして、その中を水が通るようにすれば、日常的なモニタリングも可能です。
製品化までのハードル 通常、有機物の色素は光に弱い性質があります。道路沿いに掲げられた看板の文字が何年かすると褪色(たいしょく)してしまうのはそのためです。しかしナノ粒子にすることで褪色しにくくなります。問題は薄膜の作成が難しいことです。無機物と違って有機物は結合する力が弱く、帯電しやすいという欠点もあるので、性能の安定した薄膜を大量生産することが難しく、製品化のネックとなっています。
しかし、有機物ならではの長所もあることから、有機化合物の色素で薄膜を作る技術自体には、かなりのニーズがあると考えられているのです。

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どんなものもきちんとした使い方をしないと、機能を発揮することができません。先人の知恵を最大限に生かし何かを作ることは、それ自体に喜びがあります。特に色素は単純に美しく、機能性の高さからも魅力的な物質です。
土壌や水の汚染は過去の出来事ととらえている人が多いですが、現在進行形の問題です。火力発電の増加は水銀やヒ素を含んだ石炭の使用量増加を意味しますし、以前地中に埋めた有害物質が漏出する可能性もあります。元素は消えてなくなるものではないのです。色素を用いた環境汚染を分析する研究に取り組んでいます。

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