30分のミニ講義を聴講しよう! 宇宙を安全に飛行させるための技術

小惑星探査機はやぶさ再突入カプセルを例として、大気圏再突入飛行を安全に行うための技術課題について講義します。実際の解析結果などを紹介し、高校で学ぶ数学や物理・化学などの知識をどのように利用するかについてもお話しします。

先生からのメッセージ

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航空機や宇宙飛行体について研究するためには、数学や物理、化学といった理系の素養が欠かせません。また、この分野は、さまざまな国と連携しながら研究が進められることが多い点も特徴です。留学などを通して、国によって異なる文化や考え方を学んで、研究の道に入る人も少なくありません。
国際的な関わりや視野をもって、多様なバックボーンを持つ人たちと協調し、仕事を進めていくことに興味や適性があれば、活躍できる分野です。ぜひめざしてください。

夢ナビ講義も読んでみよう 宇宙探査機を大気圏突入時の高熱から守る研究とは?

大気圏突入時は猛烈な高温に 2019年、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウに着地し、注目を集めました。先端に付けられたサンプル回収用のカプセルが地球に帰還する予定ですが、カプセルが大気圏に突入するとき、猛烈な高温状態になります。飛行速度は秒速約12km、時速にすると約4万kmです。音速の30~40倍という速度の中では、カプセルの周囲に衝撃波が生じ、空気が圧縮されることで周囲の温度が約50000℃まで高まります。こうした状況からカプセルを保護するため、空気力学の知見を応用したさまざまな研究がなされています。 耐熱素材を開発する カプセルを守るための研究は、主に2つの方向に分類されます。1つは、熱を正確に測定することです。実験で再現することが難しいため、主にコンピュータを使ったシミュレーションによる研究が進められています。想定される温度に耐える素材としては、主にアブレータという耐熱機能を備えた材料が使われます。大気圏内の高熱で溶けることでカプセル内部に熱が届くことを防ぐのです。こうした耐熱材は量を増やすほど効果が期待できますが、探査機の通信設備やサンプル積載の空間を増やすため、より軽量化するための研究がなされています。 大気圏内での速度を緩める もう1つの研究の方向は速度です。大気圏再突入速度を緩めることができれば、加熱を抑えることができます。代表的な例に、インフレータブル構造という設計があります。パラシュートや気球のような構造物を宇宙で膨らませて、機体の体積を大きくて軽いものとすることで大気圏内での速度を緩めようという研究です。また、空気が高温になることでプラズマ状態になり、電気が流れやすくなるという現象を利用して、飛行体の中から磁場を発生させ、衝撃波をずらして減速させるという研究も行われています。
人類の宇宙旅行が注目される昨今、カプセルやロケットを大気圏突入時の熱から守り、安全に帰還させる技術として、さらなる発展が期待されています。

先生からのメッセージ

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航空機や宇宙飛行体について研究するためには、数学や物理、化学といった理系の素養が欠かせません。また、この分野は、さまざまな国と連携しながら研究が進められることが多い点も特徴です。留学などを通して、国によって異なる文化や考え方を学んで、研究の道に入る人も少なくありません。
国際的な関わりや視野をもって、多様なバックボーンを持つ人たちと協調し、仕事を進めていくことに興味や適性があれば、活躍できる分野です。ぜひめざしてください。

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