大阪医科薬科大学 医学部 医学科 講師 谷口 高平 先生

30分のミニ講義を聴講しよう!
がん研究から生と死を考える
医療技術の発展により、がんを早く発見したり、がん治療が遺伝子レベルで行われるようになってきました。しかし、まだ多くの救えない命があります。救えない命を救うために医師に求められていることは何か。生命とは何か。一緒に考えてみましょう。
先生からのメッセージ
将来どんな仕事に就いても、一度は「何のために働くのか」ということを深く考えるときが来ます。医師という仕事は、その答えが見つかりやすい仕事です。病気を治せないときでさえ、患者さんに「ありがとう」と言ってもらえるような医師でありたい、私はそう思っています。
医学を志す先には、手術をして病気を治す道、地域医療で社会を支える道、未来のために大学で研究を続ける道、いろいろな道が続いています。あなたがどの道を選んでも、誇りと使命感を持って取り組めます。ぜひ医学部に挑戦してください。
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「バイオバンク」を設置・活用して、医療の未来に貢献する
「バイオバンク」ってなに?
バイオバンクはその名の通り、バイオを貯めておく銀行のようなものです。つまり、血液や尿、がん組織など、患者さんから提供されたさまざまな試料を保管しておく場所です。手術などで集まる体の一部を、医療の発展のためにもっと有効に使いたい、という思いからバイオバンク事業が始まりました。
では、バイオバンクはどのように活用されるのでしょうか。例えば、特定のがんの遺伝子を調べたいとき、これまではそれに協力してくれる患者さんを探すところから始める必要がありました。そんなときにバイオバンクを使えば、そこに保管されている試料を使って、すぐに研究が始められます。そのため、国をはじめさまざまな大学や医療機関でバイオバンク設置の試みが広がっています。
大学病院でバイオバンクを持つメリット
では国にもあるバイオバンクを、あえて大学や医療機関にも設置するメリットは何でしょう? それは質が担保できること、そして研究に使いやすいことです。例えば、消化器がんの手術数が日本有数の大学病院の場合、その病院で手術をする患者さんの数が多いので、同じ方法で得たがん組織をたくさん集めることができます。
バイオバンクで集める試料は、もちろんがん以外の病気でも構いません。診療科の枠を超えて必要な研究に利用できます。バイオバンクはスピード感を持って研究を進めるための土台になっています。
日々の疑問から始まる医学研究
医師は、日々患者さんに向き合っています。そこではマニュアルでは解決できないさまざまなケースが起こります。それらの疑問を研究に落とし込み、一つずつ解決に向かいます。そんな科学的な視点を持つ医師が、医療の未来を開きます。
とはいえ、実際の研究成果をすぐに臨床現場に生かせることは、実はそう多くありません。バイオバンクも、問題を解決しようとする医師の研究をサポートするために、ひいては未来の患者さんのために、期待されているのです。
先生からのメッセージ
将来どんな仕事に就いても、一度は「何のために働くのか」ということを深く考えるときが来ます。医師という仕事は、その答えが見つかりやすい仕事です。病気を治せないときでさえ、患者さんに「ありがとう」と言ってもらえるような医師でありたい、私はそう思っています。
医学を志す先には、手術をして病気を治す道、地域医療で社会を支える道、未来のために大学で研究を続ける道、いろいろな道が続いています。あなたがどの道を選んでも、誇りと使命感を持って取り組めます。ぜひ医学部に挑戦してください。
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