30分のミニ講義を聴講しよう! 手のリハビリテーションを通じた健康支援

手のリハビリテーション(手外科作業療法)は、交通事故やスポーツなどによる怪我をされた方の早期復帰を担い、究極の目標は「元通りに使えること」です。健康な人の両手活動の解明など、実践だけでなく最新の技術を生かした健康支援の未来について語ります。

受講した高校生のコメント

先生からのメッセージ

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細かな作業や強い力を必要とする作業、あるいは感情を表現する手や腕は、とても繊細な器官です。そのため、ケガや病気などによって手がうまく動かなくなることは、その人の望む生活がむずかしくなることを意味します。そんなときに活躍するのが、手のリハビリテーションの専門家であるハンドセラピストです。その知識、技術を活かした研究は、効率的なリハビリテーションにつながるだけでなく、他の分野とのコラボレーションによる新たな視点を見いだせるなど可能性に満ちた夢が広がっています。

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作業療法士は体だけでなく心も癒やす仕事 事故などで手に障がいを負ったら、それまでできていたことを、どうやってしようかと考えます。そうした相手の気持ちを思いやり、その人らしい生活をめざすことを患者さんと一緒に考えるのが作業療法士の仕事です。事故や病気で、けがや障がいを負った後、患者さんが生活をもう一度組み立てる時に必要とされる、人の役に立つ仕事です。
また心のケアも重要です。つらさは負ったけがの大小に比例するわけではありません。傷を負った手を見せることすら抵抗を感じる人もいれば、けがを克服し手に残った傷も見せられる患者さんもいます。けがによって失ったものがあっても、できることに目を向けて「自分らしさ」を失わずに生きていこうとしてもらうことが非常に大切なのです。それがリハビリの価値です。
腕時計型の活動量計で手の動きを定量化 腕時計型の活動量計で手の動きを定量化する調査研究があります。この研究は今後のリハビリを変えるかもしれません。この研究からわかるのは動作と手の動きの関係、左右の使用頻度、動きの量などで、作業の強さと頻度を図示します。例えば「左手の指を切断して再接着した人は、2年後も左手をかばって右手を使いがちだ」ということなどがわかります。さらに、骨折した人の経過を計測してリハビリに生かすことなどが今後の課題です。また手の関節症を早期発見し、予防しようという研究もあります。 ハンドセラピストが求められる時代に 作業療法士の中で、手のリハビリの専門家を「ハンドセラピスト」と言います。大脳皮質という大脳の表面にある神経細胞の集まりの中で、一番多くの面積を占めているのは手の神経です。ですから手は繊細な動きができ、感情も表現できますし、文明も作り上げてきました。手は非常に重要な器官なのです。ですから、ハンドセラピストは超高齢社会の日本で、ますます求められる職業になっていくでしょうし、学問としても奥深い分野です。

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細かな作業や強い力を必要とする作業、あるいは感情を表現する手や腕は、とても繊細な器官です。そのため、ケガや病気などによって手がうまく動かなくなることは、その人の望む生活がむずかしくなることを意味します。そんなときに活躍するのが、手のリハビリテーションの専門家であるハンドセラピストです。その知識、技術を活かした研究は、効率的なリハビリテーションにつながるだけでなく、他の分野とのコラボレーションによる新たな視点を見いだせるなど可能性に満ちた夢が広がっています。

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奈良学園大学
保健医療学部 リハビリテーション学科
教授 飯塚 照史 先生