30分のミニ講義を聴講しよう! 廃熱を生かせ~熱電発電の物理学~

私たちが消費するエネルギーの約3/4は廃熱として環境中に捨てられて、地球温暖化を引き起こしています。熱を捨てなければ仕事ができませんが、捨て過ぎです。講義ライブでは、廃熱からの発電を可能にする熱電発電と、その背後にある物理法則を解説します。

受講した高校生のコメント

先生からのメッセージ

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私の研究室では、電気抵抗がゼロになる超電導や、「排熱」から発電することが可能になる熱電材料などの新物質開発に取り組んでいます。新物質開発は、周期表の中の使える75種類ほどの元素をどう組み合わせるか、そのアイデアが勝負です。この学問は、物理と化学の知識に根差した研究です。
物理と化学の両方に興味を持って勉強しておいてください。どの道に進むにしても、両方の知識あがれば将来必ず役立ちます。そしてあなたも、この新物質開発の分野にぜひチャレンジしてください。

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熱は、捨てないと仕事ができない? 自動車がどうやって動くのか知っていますか? 自動車はガソリンを燃やして熱膨張した空気によりピストンを動かし、発生する運動エネルギーを車輪に伝えて走っています。この時、ガソリンを燃やして発生した熱をラジエーターで冷やすことによってエンジンのオーバーヒートを避けることが必要です。つまり、「熱を利用するためには、熱を捨てること」も必要なのです。
自動車を動かすのに、ガソリンの燃焼エネルギーで使うのはたった25%で、あとの75%は排気ガスとして熱いまま排出したり、ラジエーターで冷やしたりして大気中に捨てています。火力発電所でも原子力発電所でも、おおむね同じ割合で熱を放出しています。熱は、捨てなければ有用で役立つ仕事ができないものなのです。
排熱を利用する「熱電材料」 熱の放出は地球温暖化に直結します。ただ、環境問題は解決したいものの、快適な生活も同様に守りたいわけです。そこで、「捨てている75%の熱エネルギーを有効に使えばいいのではないか」という発想が生まれました。その熱を電気として回収するための新物質が「熱電材料」です。その材料のもととなるのは、周期表の元素です。使う元素やその個数、それぞれの割合や、合成方法によって、結晶構造や原子同士の組み合わせが変化するので、その無数の組み合わせの中から、実現したい熱電材料物質を開発する研究が行われています。 熱電材料が実用化されたら 熱電物質はすでにいくつか発見されているのですが、まだとても高価です。またどんな化合物でどういう現象が起こるかという理論も解明済みですが、安定的な物質はまだ開発できていません。しかし、熱電材料を量産できれば、これまで捨てていた大量の熱から電気を取り出せます。例えば車の排気ガスやマフラーの熱を、電気として利用することができるのです。安価で安定的な熱伝導物質を発見し、熱電材料として開発できれば、地球温暖化の阻止も夢ではありません。

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私の研究室では、電気抵抗がゼロになる超電導や、「排熱」から発電することが可能になる熱電材料などの新物質開発に取り組んでいます。新物質開発は、周期表の中の使える75種類ほどの元素をどう組み合わせるか、そのアイデアが勝負です。この学問は、物理と化学の知識に根差した研究です。
物理と化学の両方に興味を持って勉強しておいてください。どの道に進むにしても、両方の知識あがれば将来必ず役立ちます。そしてあなたも、この新物質開発の分野にぜひチャレンジしてください。

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岡山大学
理学部 物理学科
教授 野原 実 先生