30分のミニ講義を聴講しよう! 生き物を参考にしたロボットづくりと制御
ロボティクスで大切なのは「つくってみる」ことですが、そこで参考になるのが生き物の動きです。生き物の動きを参考にした機構製作や、生き物らしい制御方法について実験映像とともに紹介します。生き物と工学との意外な関連性がわかるかもしれません。
先生からのメッセージ
ロボットは実学です。机の上で書いた設計図通りに作っても、現実世界で動かしてみると、考えた通りにはいかないことがたくさんあります。そんなときは、発想を変え、誰も思いつかないやり方を考え出すと、うまくいくことがあります。
誰も思いつかないやり方とは、学生たちとの雑談、大学の先生方との付き合い、日常生活の中のちょっとした思いつきがヒントになります。また、私の研究室では、ロボットを一から手作りしています。作ることで生まれるアイデアがあるからです。ぜひ、一緒にユニークなロボットを発明していきましょう。
夢ナビ講義も読んでみよう 「逆転の発想」から生まれた、地磁気を利用した自動走行ロボット

ところが、建物の横に人間が立ったとしましょう。ロボットは、その人間を建物の一部と勘違いします。すると、自分が持っている空間情報の建物の位置と、センサーで検知した位置が合わないために、現在地が検出できなくなってしまうのです。人間と建物を区別できるセンサーなら避けられるトラブルですが、そんなに優秀なセンサーは、簡単には作れませんし、できてもかなり高額です。 地磁気の地図を併用する そこで、空間情報と地磁気の地図の2つを併用するロボットが考案されました。空間情報は人間によって乱れますが、地磁気の情報は人間の影響をほとんど受けないので、両方を併用すれば、人間がいても現在地を見失わないのです。このロボットは、実際に街中を走行する実験でも、大変優秀な成績を収めています。このように逆転の発想から生まれたロボットは、世界をますます多様に発展させてくれることでしょう。
先生からのメッセージ
ロボットは実学です。机の上で書いた設計図通りに作っても、現実世界で動かしてみると、考えた通りにはいかないことがたくさんあります。そんなときは、発想を変え、誰も思いつかないやり方を考え出すと、うまくいくことがあります。
誰も思いつかないやり方とは、学生たちとの雑談、大学の先生方との付き合い、日常生活の中のちょっとした思いつきがヒントになります。また、私の研究室では、ロボットを一から手作りしています。作ることで生まれるアイデアがあるからです。ぜひ、一緒にユニークなロボットを発明していきましょう。
宇都宮大学
工学部 機械システム工学科
教授 尾崎 功一 先生