30分のミニ講義を聴講しよう！テクノロジーが明かすサッカーフィットネス
サッカー選手には、足でボールを扱う技術だけでなく、スピード、スタミナ、ボディコンタクトの強さなどの体力要素が必要とされます。トップレベルのプレーヤーが実践している、GPS測定器をはじめとする最新テクノロジーの活用法についてご紹介します。
試合のコンディションを高めるために
サッカーの試合をはかってみよう
GPSデータの活用
テクノロジーが明かすサッカーフィットネス
先生からのメッセージ
夢ナビ講義も読んでみようスポーツの在り方を根本的に変える「スポーツコーチング」とは
科学がスポーツを進化させるサッカー・コンディショニングの世界的権威であり、トップレベルのコンディショニングコーチ（男子デンマーク代表チームなど）でもあるJens Bangsbo博士は「サッカーは科学ではない。しかしながら科学はサッカーを進歩させる。」と述べています。サッカーのみならず、現代スポーツにおいて優れた競技成績をめざすためには、科学的根拠に基づいた（evidence based）トレーニングを取り入れたスポーツコーチングが不可欠であり、さまざまな最新テクノロジーを活用した手法が、スポーツ選手を人間の力だけでは到達できないステージへと導いています。最新テクノロジーを活用したコンディショニング科学的根拠に基づいたスポーツコンディショニングを実践するためには、体力テストに代表される測定評価が土台となります。これまでの数多くの選手に実施したデータを活用すれば、アマチュア選手でも自らの体力的な課題を確認できます。一方で、現在のトップレベルのサッカー選手が実践しているコンディショニングにおいては、最新のGPS測定器を活用して実際のプレーをデータ化（走行距離やスプリント数）し、分析することでフィットネス向上や障がい予防に役立てています。また、一部のチームでは、非観血的な血液検査を実践し、スポーツ貧血の予防など体調管理にも精密な測定機器を利用しています。欧州サッカーにおけるコーチング人口550万人のデンマークは、限られた人材における最大限のパフォーマンス効果をめざしてスポーツ科学を積極的に導入し、FIFAランキング（国際サッカー連盟による順位）を19位（2017年）にまで上げています。また、オランダのあるプロサッカーチームでは、実際の公式戦や日々の練習において監督やコーチにリアルタイムでGPS情報を伝達し、コンディショニングに役立てています。一流選手たちの優れたパフォーマンスの裏には、科学的根拠に基づいたスポーツコーチングが生かされているのです。