帝京大学 医学部 内科学講座 教授 田中 篤 先生

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臨床医として生きるための学問
私たち臨床医は、病院や診療所で日夜患者さんの診療に当たっています。そのためにはどのような勉強が必要となり、どのような学問が要求されるのでしょうか。臨床医の日常や仕事の実際を紹介しながら、そのことについて一緒に考えてみたいと思います。
先生からのメッセージ
私は帝京大学医学部の医学教育センター長も兼任しています。最近の医療は、医師だけではなく、看護師、薬剤師、理学療法士、作業療法士など、多様な職種の人たちとのチーム医療が必要になっています。帝京大学ではさまざまな職種をめざしている学生が同じキャンパスで学ぶため、これを実践できます。また、医学部の教員も、臨床、研究、教育などの分野において、熱意を持って指導しています。
オープンキャンパスなどの機会も豊富に用意していますので、帝京大学でどのような勉強ができるか、気軽に体験しに来てください。
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C型肝炎の治療法はどうやって確立されたのか?
医療の世界における長年の懸案
C型肝炎は、C型肝炎ウイルスの感染によって引き起こされる肝臓の病気です。発症してから長い期間をかけて症状が進んでいくのが特徴で、慢性肝炎、肝硬変、肝がんと進行していって、最悪の場合は死に至ります。従来はインターフェロンという注射薬を用いた治療が行われていましたが、副作用による体への負担がかなり大きい上、日本ではインターフェロンが効きにくい種類のC型肝炎が大半を占めているなどの課題がありました。そのため医療の世界において、C型肝炎の効果的な治療方法の確立は、長年の懸案だったのです。
ウイルスの培養成功がもたらした薬の開発
C型肝炎ウイルスに対して効果を持つ薬を開発するには、実験に使うためのウイルスを培養して用意しなければなりませんが、このウイルスは生体外での増殖力が弱く、人工的な培養には大きな壁がありました。しかし、2000年代はじめに医学者の脇田隆字氏が開発した手法により、C型肝炎ウイルスの培養が可能になったのです。しかもその後の実験によってウイルスに対して非常に効果のある薬が発見され、副作用の強いインターフェロンを用いなくてもC型肝炎を治療できるようになりました。それはまさに、劇的な変革を医療の世界にもたらし、現在C型肝炎ウイルスによる肝硬変、肝がんを患っている人は以前より大幅に減少しています。
基礎と臨床のサイクルによる医学の進歩
医学という学問では、基礎医学における研究の成果と、臨床医学における治療の実践とが、サイクルとなって循環することにより、新たな課題の発見と、よりよい治療方法の確立とにつながっていきます。C型肝炎の治療もそれにより可能になりました。
現代の医学を学ぶには、以前の何倍もの知識を習得する必要があります。各領域の専門化も進んでいるため、チーム医療も不可欠です。これからの医療には、そうした環境の変化に対応しつつ、研究と治療とを進めていける熱意と柔軟性のある人材が求められているのです。
先生からのメッセージ
私は帝京大学医学部の医学教育センター長も兼任しています。最近の医療は、医師だけではなく、看護師、薬剤師、理学療法士、作業療法士など、多様な職種の人たちとのチーム医療が必要になっています。帝京大学ではさまざまな職種をめざしている学生が同じキャンパスで学ぶため、これを実践できます。また、医学部の教員も、臨床、研究、教育などの分野において、熱意を持って指導しています。
オープンキャンパスなどの機会も豊富に用意していますので、帝京大学でどのような勉強ができるか、気軽に体験しに来てください。
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