大阪医科薬科大学 看護学部 看護学科 准教授 川北 敬美 先生

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あなたに合った看護師ライフとは?
今、看護に対する社会の需要は益々高まっています。「きつい」「汚い」「危険」という3Kの代表的仕事だった看護は、今は新3K「きれい」「気配り」「きつさ(気の強さ)」の時代。看護師ライフを楽しむための学問的手がかりをもつきっかけにしてください。
先生からのメッセージ
看護は命と向き合うと同時に、多くの人と関わる仕事です。看護師は患者さんだけでなく、家族に対するケアにも大きな責任を持っています。例えば、進行がんの患者さんやその家族に病気を告知した後に、それぞれの気持ちにどう寄り添いながら向き合っていくかを考えるのも看護師の役割です。
看護師は、いろいろな立場の人々の人生に関わり、時には悩みながら、また喜びながら成長できる尊い仕事です。未来に向けてより重要性が増しつつある看護の道を、あなたもともにめざしましょう。
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時代が求める看護を提供する環境づくり ~「看護管理学」の役割~
超高齢社会で看護の役割も変わる
超高齢社会に突入した日本では、さまざまな患者さんが求める医療サービスを、いかに高い水準で効率的に届けるかが、医療における緊急課題です。そこでますます重要になるのが、患者さんと直接触れ合い、ケアをする看護師の役割です。これからの看護師には、高度な知識や技術はもちろん、地域・在宅での看護実践能力やマネジメント能力も期待されています。そして、時代が求めるよりよい看護を提供するために、職場や組織づくりなど看護師を取り巻く環境を考えるのが「看護管理学」という学問です。
ワークとファミリーの相互充実をめざして
看護師は女性の割合が高い職業です。従来、患者さんの命を預かる立場として夜勤・休日勤務などが存在する看護師の仕事は、女性看護師であれば自身の結婚・出産・子育てとの両立が難しいイメージがありました。仕事と家庭内での役割との葛藤、いわゆる「ワーク・ファミリー・コンフリクト」が大きい職業とされてきたのです。
しかし近年、「ワーク・ファミリー・エンリッチメント」、つまり個人が仕事と家庭を有効に両立し、充実した人生を送るという考え方が注目され始めました。看護職も一般企業の労働者と同様に、育児休暇の充実や子育て期の短時間勤務など多様な働き方がみられるようになり、仕事と家庭の質を互いに高める取り組みがされています。
個人が無理なく働き続けられる環境づくりを
看護職の場合、仕事を辞めてしまうと、数年後に復職しても医療現場の技術進歩についていけないことがあります。しかし、子育てや介護など個人の状況に柔軟に対応できる職場環境を整えれば、看護師も働き続けることができ、看護師全体の質の向上にもつながります。働く個人にとっても組織にとってもメリットがあるのです。
看護職は、人の命に関わる責任があり、大きなやりがいのある仕事です。看護管理学は比較的新しい学問ですが、時代が求める「ワーク・ライフ・バランス」(仕事と生活の調和)を実現し、未来の医療を豊かにする大きな役割を担っているのです。
先生からのメッセージ
看護は命と向き合うと同時に、多くの人と関わる仕事です。看護師は患者さんだけでなく、家族に対するケアにも大きな責任を持っています。例えば、進行がんの患者さんやその家族に病気を告知した後に、それぞれの気持ちにどう寄り添いながら向き合っていくかを考えるのも看護師の役割です。
看護師は、いろいろな立場の人々の人生に関わり、時には悩みながら、また喜びながら成長できる尊い仕事です。未来に向けてより重要性が増しつつある看護の道を、あなたもともにめざしましょう。
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