福岡女学院大学 人間関係学部子ども発達学科 教授 藤田 一郎 先生
30分のミニ講義を聴講しよう!乳幼児の行動観察と子育て相談
子どもの成長・発達を支援する保育者・教師をめざす皆さんのための講義ライブです。1.乳幼児の行動を観察し、その気持ちを理解して子どもと保護者の関係を考えます。2.子育てに悩む保護者の、子どもへの対応に役立つ子育ての方法についてお話しします。
他の子とは様子が異なる子ども
3つのP
この学問を究めるのに向いているのはどんな人ですか?
乳幼児の行動観察と子育て相談
先生からのメッセージ
夢ナビ講義も読んでみよう発達障がいの子どもが、自立するための子育てとは
能力が違っているのは当たり前私たち誰もが、すべての能力に優れているわけではありません。「運動は得意だけど、文章を書くのは苦手」というように得手不得手があります。その能力の中には先天的であるために、努力してもあまり変わらないものもあります。 発達障がいの子どもは、絵はとっても上手だけど、自分の名前はうまく書けないというように、能力の凹凸が激しいのが特徴です。ただし、能力が平均的であることと、能力の差が激しいのは「個性の違い」であって、それだけで「障がい」ということはできません。不登校などにつながる、日本の発達障がいの現状「障がい」になるのは、能力の差を悲観して、心身症や登校拒否など体や行動に変調が表れる場合です。症状としては、暴力的になるなど外向的になるか、内向的になって自閉的になるなどの2つのパターンがあります。 日本では、内向的になり不登校の子どもが多いのが特徴です。これは、教育文化も影響しています。日本では保護者は、できない点を指摘して、できることをほめない傾向があります。可能性を認めてもらえないので、子どもはどうしても後ろ向きになります。保護者としても、そうした同様の教育を受けてきたため、ほかの子育てを知りません。そうしたことが、子どもが内向的になる理由だと考えられます。自立を促す子育てを行う子育ての目標は自立です。これは、発達障がいの場合も同じです。ある能力が劣っていても、ほかの人に助けを求めたり、別のことで補ったりできれば問題ありません。名前が書けなくても、絵が上手であればそれを伸ばせばいいわけです。そのためには、絵を描くことでどんなよいこと(報酬)があるかを教えることが大切です。 その結果、意欲的になり自尊心が高まれば、不得手なことを補うのはさほど難しくありません。保護者の価値観を子どもに強制することが子育てではありません。子どもとの人間関係を築く中で、子どもの反応を見ながら能力を伸ばす支援を行うこと、それこそがすべての子育てにとって大切なことなのです。先生からのメッセージ
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