関西福祉大学 社会福祉学部 社会福祉学科 教授 藤原 慶二 先生

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ソーシャルワークで社会をプロデュース
日本は今、少子高齢化だけでなく、本格的な人口減少社会を迎えています。このような時代に、社会や地域の課題を解決する術である「ソーシャルワーク」によって何ができるでしょうか? 廃校の活用に注目し、他分野との「協創」に必要な視点について話します。
先生からのメッセージ
「社会福祉」や「ソーシャルワーク」は、実践の学問です。たくさんの実践を積み重ね、いろいろと考え、悩み、楽しみながら学びは深まっていきます。当事者の方々との議論を通じて社会を修正していくものですので、間違いを恐れず挑んでほしいと思います。まずは、身近な人たちに挨拶をするということを高校生の時から実践してみましょう。幅広い知識を得ることが、この分野の研究をする準備になります。私たちと一緒に社会や地域のことを、実践を通して学んでいきましょう。
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「ソーシャルワーク」で、社会をプロデュースする!
ソーシャルワークって何だろう?
社会や地域の中で起こっているさまざまな課題を解決する術を、「ソーシャルワーク」といいます。ソーシャルワークというと、これまでは高齢者や障がい者の介護や、子どもの養育の問題などが対象とされてきました。しかし近年、それ以外にもソーシャルワークによって解決することが求められる問題がたくさん出てきています。例えば、日本でも6人に1人といわれる「子どもの貧困」や「高齢者の孤独死」、またいわゆる「ゴミ屋敷」問題などです。実はあなたの身近な所にも、社会のひずみやゆがみに起因する「見えない課題」が幅広く存在しているのです。
地域全体の課題への取り組みが予防につながる
近隣住民との関係が悪化するゴミ屋敷の問題に目を向けてみましょう。この課題を解決するには、ゴミ屋敷の中に住んでいる人だけを支援すれば済むわけではありません。行政も含めた、その課題を抱える社会の住人全体で議論し、ゴミ屋敷の住人に社会的な居場所をつくるなど、社会福祉の視点で、同じことが起こらないように予防しなければ根本的な解決にはならないのです。このような課題解決の流れをデザインして、プロデュースするのがソーシャルワークの役割なのです。
見えない課題解決のために、社会をプロデュース
ソーシャルワークの難しい点は、社会課題に対する普遍的な解決策がないところにあります。数学のように問題も答えも1つであることは決してなく、同じような社会課題も地域によって必ず違う部分があり、答えも課題の数だけ存在します。そのためソーシャルワークの研究においては、さまざまな事例を集めて分析する必要があります。そして、そこで得た知識をもとに社会を修正する道筋をデザインし、課題を抱える社会をプロデュースすることが重要だといえます。例えば、ソーシャルワーカーの仕事負担に問題意識を持ち、専門職の情報共有や施設利用者の情報共有などICTを活用した作業の効率化に関する研究も行われています。
先生からのメッセージ
「社会福祉」や「ソーシャルワーク」は、実践の学問です。たくさんの実践を積み重ね、いろいろと考え、悩み、楽しみながら学びは深まっていきます。当事者の方々との議論を通じて社会を修正していくものですので、間違いを恐れず挑んでほしいと思います。まずは、身近な人たちに挨拶をするということを高校生の時から実践してみましょう。幅広い知識を得ることが、この分野の研究をする準備になります。私たちと一緒に社会や地域のことを、実践を通して学んでいきましょう。
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