豊橋技術科学大学 工学部 電気・電子情報工学系 教授 大平 孝 先生

30分のミニ講義を聴講しよう!
石炭、石油、電池に続く第4世代の自動車
電気自動車が道路インフラから直接電気を受けて走ることができれば、電気自動車の行動範囲が飛躍的に拡大します。講義ライブでは、現在の電気自動車の問題点の解決策と、電気自動車の新しい可能性について考えます。
先生からのメッセージ
私たちの波動工学研究室では、理論をやりたい人、モノづくりをやりたい人、どちらも歓迎です。学内だけではなく、企業と関わることも多く、直接社会に役立つ研究ができて達成感もあります。自分のアイデアが特許になることもある、とても夢のある分野ですので、ぜひ一緒に研究しましょう。
工学分野をめざすあなたには、高校生のうちに数学や物理などの基本的な力をしっかり身につけておくことを期待します。そして、大学でその応用力を磨いて、クリエイティブなエンジニアに!
先生がめざすSDGs
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充電しなくても電気自動車が走る、波動のパワーの秘密!
スマホでSNSが楽しめるのも「波動」のおかげ
私たちの周りには、さまざまな音や光、電波、放射線などがあふれていますが、それらはすべて波のような動きをする「波動」です。もちろん海の波も「波動」の一つです。
これまでに波動を活用した、生活を大きく変える技術革新が2回ありました。一つは、戦前・戦後から普及したラジオやテレビの「放送」です。もう一つは、2000年頃から発展した携帯電話やWi-Fiなどの「通信」です。そして、現在は波動で自動車を動かす研究が進んでいます。
道路から電気をもらって自動車が走る!
波動でクルマを動かすとはどういうことでしょうか? それは鉄板を埋めた道路に周波数の高い電流を流し、道路と接するタイヤを通じてエネルギーを受けたクルマが走行する仕組みです。パンタグラフからエネルギーをもらって走る電車と原理は似ています。この給電システムなら、現在の電気自動車が抱える「長時間の充電が必要」「走る距離が限られる」「バッテリーを積んでいるので車体が重く、高額」などの課題を解決できるのです。
本来タイヤのゴムは電気を通さない絶縁体ですが、周波数の高い電流は絶縁体をつき抜ける特性があるので、タイヤを通しても電気エネルギーを伝えられるのです。通常、家庭に送られる電流の周波数は50~60ヘルツですが、この場合100万倍のメガヘルツの電流を用います。
ワイヤレス給電で、世の中がますます便利に
システムを実現するには、道路に鉄板を埋めて電化道路に変えなければなりません。そこでまずは一般道路に先行して、高速道路を整備する案が考えられます。高速道路で給電すれば、高速道路を下りた一般道路では充電せずに走行ができるでしょう。当面は工場構内や倉庫などの限定したエリアで実用化すれば、産業の省エネ化に貢献できます。このように波動を利用して、ワイヤレスで給電するシステムは、電気自動車の普及や環境問題の解決に役立つと期待されています。
先生からのメッセージ
私たちの波動工学研究室では、理論をやりたい人、モノづくりをやりたい人、どちらも歓迎です。学内だけではなく、企業と関わることも多く、直接社会に役立つ研究ができて達成感もあります。自分のアイデアが特許になることもある、とても夢のある分野ですので、ぜひ一緒に研究しましょう。
工学分野をめざすあなたには、高校生のうちに数学や物理などの基本的な力をしっかり身につけておくことを期待します。そして、大学でその応用力を磨いて、クリエイティブなエンジニアに!
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