東北福祉大学 総合福祉学部 社会福祉学科 准教授 菅原 里江 先生

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「悩み」を聴くってどういうこと?
社会福祉の立場から個人と社会へ働きかけるソーシャルワーカー。たくさんの人の「悩み」を目の前にし、ソーシャルワーカーは何を見て、何を聴き、行動を起こすのでしょうか? 「聴く」スキルを通して、ソーシャルワーカーが必要となる「今」について考えます。
先生からのメッセージ
あなたが社会福祉の学問をめざそうとしている、あるいは関心があるなら、ぜひ次の3点を意識して過ごしてください。(1)喜びや悲しみ、言葉にできない感情を大事にしながら生活する。(2)壁を乗り越えたときの体験を覚えておく。(3)学問の先にある自分の働き方をよく考えてみる。
また社会福祉は、生活の場が職場になることの多い仕事だということを理解していると、より学びが深くなります。めざす学問として明確でなくても、「人を知りたい」「人に興味がある」というあなた、一緒に学びましょう。
先生がめざすSDGs
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「社会福祉」の必要性を、理解してもらうために
「福祉の人に会いたくない」その言葉の意味
病気や障がい、人間関係のストレスにより、日常生活に支障が生じた人に対して、話を聞いて助言したり一緒に行動したりしながら、専門的知識と技術をもとに援助を行うのが社会福祉士(ソーシャルワーカー)という仕事です。福祉の場所とつながるとき、「福祉の人には会いたくなかった」と話す人がいます。自分が福祉の力を借りなければならなくなったという自己否定感とともに、福祉に対する負のイメージが「会いたくなかった」という言葉に表れていると考えられます。
家族の問題は、家族だけでは解決できない
福祉に対する「負」のイメージは日本の社会全体にも残っています。家族の問題は家族で解決すべきという考えが根強いことがその要因です。しかし家族の形が小さくなり、その機能が果たせなくなった今、困っている人が孤独にならないためには、家族という枠の外でケアを受けることが必要です。介護が家族から福祉の場へと役割が移ったように、社会の変化に対応しながら、私たちの考え方も変えていくことが大切なのです。
精神障がいに対する偏見をなくすために
統合失調症などの精神障がいやうつ病により、社会生活が難しくなることがあります。脳機能不全が要因となる病気は、的確な治療とソーシャルワーカーなどの支援を受け続けることで回復が可能です。症状が良くなっていく過程では、人とつながって対話したり、自らの言葉で話したりすることが大きな役割を果たしていることがわかっています。しかし、病気に対する誤解や偏見によって、精神障がいを経験した人が社会の中で当たり前に暮らす権利が奪われているという現状もあります。
精神障がいを正しく理解し偏見をなくすために、病気のことや回復に至る体験談を、当事者が一般の人たちの前で話すという取り組みも行われています。こうした地道な活動が、生きる勇気につながるだけでなく、精神障がいに対する偏見のない社会づくりへの一歩となるのです。
先生からのメッセージ
あなたが社会福祉の学問をめざそうとしている、あるいは関心があるなら、ぜひ次の3点を意識して過ごしてください。(1)喜びや悲しみ、言葉にできない感情を大事にしながら生活する。(2)壁を乗り越えたときの体験を覚えておく。(3)学問の先にある自分の働き方をよく考えてみる。
また社会福祉は、生活の場が職場になることの多い仕事だということを理解していると、より学びが深くなります。めざす学問として明確でなくても、「人を知りたい」「人に興味がある」というあなた、一緒に学びましょう。
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