聖徳大学 心理・福祉学部 心理学科 准教授 矢口 幸康 先生

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心の働きってなんだろう?
「ニコニコ」笑う人と「ニヤニヤ」笑う人、どちらも同じ笑う様子なのに好感度が全く違うのはなぜでしょう? 目に見えない心の働きを「擬音語・擬態語」を使ってとらえてみましょう。何気なく使っている言葉によって心の様子や働きを理解できるかもしれません。
先生からのメッセージ
「心理学」とは、心の働きを科学的に研究する学問です。心の働きとは、あなたが思っている以上に、日常的で、身近にたくさんあふれている、多様な存在です。
あなたが普段の生活の中で不思議に思うことや気になること、本当にちょっとしたことでも、心理学では研究テーマになりえます。「やろうと思えば何でも研究することのできる」、可能性に満ちあふれた分野なのです。心理学を幅広く、基礎から勉強したいと思う人は、ぜひ心理学科で学んでください。
先生がめざすSDGs
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ありふれた「心の動き」の謎を研究する学問、「認知心理学」とは?
オノマトペでとらえる人間の「心の動き」
日本語は、世界に存在する言語の中でも、「オノマトペ(擬音語、擬声語、擬態語)」の多い言語です。私たちがオノマトペを使ったり、目にしたりする時、どのように理解し、どんな心の動きが起こっているのかを心理学的なアプローチで調べていくと、興味深い現象がいくつもわかってきました。例えば、あるオノマトペをカタカナで書き表した場合と、ひらがなで書き表した場合とでは、それを見た人の受ける印象は少し異なることがわかっています。
カタカナとひらがなで変わる印象
全般的に、ひらがなよりもカタカナで書き表すほうが「音」のイメージを強く喚起することがわかっています。わかりやすい例としては、触感を表現するオノマトペです。「ねばねば」と「ネバネバ」、この2つを思い浮かべてください。カタカナのほうが音をともなうイメージが強く浮かんできませんか? 同じオノマトペでも、書き方の違いで心に浮かぶ音のイメージが変わるのです。オノマトペが伝えるのは音だけではありません。書き方を変えることでほかの感覚イメージの感じ方も変化するのではないかと考えられています。このような研究結果は、自分がオノマトペを使って表現する時にも応用できます。音のイメージを強調して相手にイメージを伝えたい時にはカタカナ表記を利用する、というように目的に合わせて書き分けることも可能になります。
ごくありふれた心の動き方を研究する学問
心理学の中でも「認知心理学」と呼ばれる分野は、人間のごくありふれた心の動き方である「認知」について研究している学問です。研究対象となるテーマは、ここで取り上げたオノマトペの受け止め方だけでなく、私たちの日常生活の中のあらゆる場所に無数に存在しています。「どうして人を好きになるんだろう?」「どうして人の顔はすぐ覚えられるのに名前は覚えにくいのだろう?」という疑問も立派な認知心理学の研究テーマになります。何でも研究できる自由度の高さと可能性を持っている心理学、それが認知心理学なのです。
先生からのメッセージ
「心理学」とは、心の働きを科学的に研究する学問です。心の働きとは、あなたが思っている以上に、日常的で、身近にたくさんあふれている、多様な存在です。
あなたが普段の生活の中で不思議に思うことや気になること、本当にちょっとしたことでも、心理学では研究テーマになりえます。「やろうと思えば何でも研究することのできる」、可能性に満ちあふれた分野なのです。心理学を幅広く、基礎から勉強したいと思う人は、ぜひ心理学科で学んでください。
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