群馬大学 理工学部 物質・環境類(応用化学プログラム) 准教授 吉原 利忠 先生

30分のミニ講義を聴講しよう! 光を使って体内酸素を測る
我々は、酸素を消費してエネルギーを獲得しています。体内の酸素濃度は、場所によって大きく異なります。また、酸素が欠乏するとさまざまな病気になります。講義ライブでは、分子の吸収や発光を使って体内酸素を測る技術を紹介したいと思います。
先生からのメッセージ
光化学は分子の発光が実際に見える、視覚的面白さがあります。この光を使い何か作るという意味では「ものづくり」の一面がありますし、理論的な予測も不可欠なため「数学の知識」も求められます。
このように光化学に限らず、今やあらゆる学問の境界は曖昧なものになっています。そうした中、「物理は苦手だから、化学にしよう」といった消去法で分野を選ぶのではなく、広い分野の知識を満遍なく身につけ、それを自分が好きなことに生かそうという発想で、選択をしてほしいと思います。
先生がめざすSDGs
夢ナビ講義も読んでみよう 光によって、生体情報を引き出せ!

既に蛍光を用いてがんを探す外科手術支援技術が実用化されています。しかしこの技術は、蛍光を出す化合物を病巣に集積させる必要があるため、ほかの病巣を見つけにくい点がありますので、酸素に反応するりん光の方が汎用性には優れています。 光を使えばリアルタイムの観察が可能に 光の技術は21世紀に入ってから革新的な進歩を遂げ、光ファイバーを用いた海底ケーブルで大陸間がつながれるなど、あらゆる面で生活を豊かにしています。
検出機器の分野でも進化し、細胞内のカルシウムの濃度、体内で作られている酵素やたんぱく質の分析などで、何らかの発光する分子を「スパイ」として送り込み、その光を観察することで生体の情報を引き出す試みが行われています。光を使う方法は生物を生かしたまま、リアルタイムでの観察ができることが長所であり、今までわからなかった現象が解明されることが期待されているのです。
先生からのメッセージ
光化学は分子の発光が実際に見える、視覚的面白さがあります。この光を使い何か作るという意味では「ものづくり」の一面がありますし、理論的な予測も不可欠なため「数学の知識」も求められます。
このように光化学に限らず、今やあらゆる学問の境界は曖昧なものになっています。そうした中、「物理は苦手だから、化学にしよう」といった消去法で分野を選ぶのではなく、広い分野の知識を満遍なく身につけ、それを自分が好きなことに生かそうという発想で、選択をしてほしいと思います。
群馬大学
理工学部 物質・環境類(応用化学プログラム)
准教授 吉原 利忠 先生