宮城学院女子大学 現代ビジネス学部 現代ビジネス学科 教授 宮原 育子 先生

30分のミニ講義を聴講しよう!
現代社会の課題に挑戦! 「観光のチカラ」
今年は国連の「開発のための持続可能な観光の国際年」です。講義ライブでは、私たちの視点を「観光を楽しむ側」から「観光を提供する側」にシフトし、観光が現代社会の諸課題の解決にどのような「チカラ」を持つのかを、事例を交えて一緒に考えていきます。
先生からのメッセージ
現代ビジネス学部は2016年に開学しました。ビジネスの基礎を学びながら、「地域・国際・観光」といったキーワードで、さまざまな分野を学びます。
私は観光分野の担当なので、学生と一緒に地域に出て、地域の観光関係の人たちと「観光プロジェクト」を作っています。元気なビジネスパーソンをめざすあなたを待っています。
先生がめざすSDGs
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地域資源を生かした「着地型」観光とは? ~新たな観光への挑戦~
「発地型」観光から、「着地型」観光へ
従来の観光ビジネスは「発地型」と呼ばれ、出発地である主に都市圏の旅行会社が企画した大量集客を目的にした旅行が中心でした。それに対して「着地型」観光は、地元の人たちが提案する、地域資源を生かした旅を意味します。地域資源には、その土地が持つ魅力的な自然、文化、人など、さまざまな要素があります。こうしたキラリと光る地域資源を掘り起こして観光や交流に生かすことは、新たな旅の創造であると同時に、地元の活性化をもたらす地域興しにもつながります。
地域資源の掘り起こしは好奇心がベース
地域資源は、地元の人にとって当たり前のものであることが多く、発見には外からの目が重要になります。実際の地域資源の調査では、現地に入る前に町史や市史などの文献に当たり、歴史や地理、時代を超えて人々が大切にしている伝統文化など、多方面から地域の特徴を調べます。その後、実際に町を歩き、地元の人の話を聞き、魅力や課題を見つけ出します。
「街を歩けば下駄も鳴子」と題した宮城県の鳴子温泉の観光プロジェクトは、着地型観光の東北初の成功例と言われています。「昔は朝から晩まで温泉客の下駄の音が絶えなかった」という地元の人たちの言葉から、にぎわいの象徴である「下駄」をキーワードにさまざまなアイデアが出されました。このように、地元の「想い」を尊重し、町全体が率先して取り組みたいと思える提案であることも着地型観光の構築には重要です。
ひとつの町を丁寧に見ることが世界に通じる
ひとつの地域に丁寧に関わって地域資源を発見する実践的な活動は、世界中どこでも通用します。役所があって住人がいて、という町の構成要素は、世界共通だからです。
観光は、「国の光を見ること」とも言われます。光とは、風景や自然だけでなく、そこに暮らす人々や社会のあり方まで広く含みます。表層の名所だけを見て回る観光ではなく、もうひとつ奥にある人の暮らしや想いにふれる、新たな旅が求められています。
先生からのメッセージ
現代ビジネス学部は2016年に開学しました。ビジネスの基礎を学びながら、「地域・国際・観光」といったキーワードで、さまざまな分野を学びます。
私は観光分野の担当なので、学生と一緒に地域に出て、地域の観光関係の人たちと「観光プロジェクト」を作っています。元気なビジネスパーソンをめざすあなたを待っています。
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