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30分のミニ講義を聴講しよう! 景色から未来の犯罪を予測する

「不審者に気をつけろ」と言われますが、誰が犯罪者か見た目ではわかりません。犯罪予測にとって重要なのは「人」ではなく「景色」です。犯罪者は景色を見て、犯罪をするか、しないかを決めています。犯罪予測を可能にする「景色解読」の方法を伝授します。

受講した高校生のコメント

先生からのメッセージ

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私は「犯罪社会学」を研究しています。私たちはどうすれば犯罪に巻き込まれずに生活できるのでしょうか。「不審者に気をつけろ」と言われますが、すぐに怪しまれるようなマスクやサングラスをしている犯罪者はほとんどいません。
重要なのは、「人」ではなく「景色」です。犯罪者は景色を見て、犯罪をするか、しないかを決めています。「どんな場所なら犯罪をしたくなるのか」、立正大学ではそうした研究をしています。日本各地や海外で、現場を歩いて、実際に景色を見て、考えていきます。ぜひ一緒に勉強しましょう。

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夢ナビ講義も読んでみよう 「犯罪」はどうすれば防げるのか?

デザインで犯罪を防ぐ 犯罪者を外見で見分けることはできませんが、危険な場所なら見た目で判断できます。そのテクニックが「入りやすい」「見えにくい」というキーワードです。危険な場所は「入りやすく見えにくい場所」、安全な場所は「入りにくく見えやすい場所」です。この視点からデザインされたのが、アメリカ生まれのコンビニで、出入口は1カ所なので「入りにくい」、道路側の壁を全面ガラス張りにしたり、ドア近くにレジを置いたりしているので「見えやすい」のです。でも日本では、こうした犯罪機会論(「機会なければ犯罪なし」という発想)が広まっていないので、大きなポスターを張ったり、店員が顔を見て挨拶しなかったりして、「見えにくく」なっているコンビニもあります。そこでは万引きや強盗が起こりやすくなります。 防犯常識のウソ 「人通りの多い道は安全」とよく言われます。でも「人が多い場所」は、犯罪者にとっては「獲物が多い場所」です。高校生が被害にあうケースの多くも、コンビニや駅前といった「人通りの多い場所」から犯罪は始まっています(物色→尾行)。このほかにも、「街灯があれば安全」「防犯カメラは抑止力になる」「携帯で話しながら歩けば犯罪者は近づけない」「見晴らしのよい場所は安全」などといった間違った常識がまかり通っています。日本でも、世界標準の犯罪機会論を普及させる必要性があります。 安全な生活を作る学問 犯罪学は、自分の身や家族の安全を守るだけでなく、将来どんな仕事についても生かすことができます。警察官、自治体の公務員、警備会社はもちろん、学校であれば子どもの防犯教育(地域安全マップづくり)、建築や不動産であれば建物や街のデザイン、食品や日用品であれば製造ラインでの異物混入の防止、映画や小説であればリアリティのある作品づくり、一般の会社であればストレスがたまりにくい職場づくりなど、犯罪学と無関係の仕事などありません。

先生からのメッセージ

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私は「犯罪社会学」を研究しています。私たちはどうすれば犯罪に巻き込まれずに生活できるのでしょうか。「不審者に気をつけろ」と言われますが、すぐに怪しまれるようなマスクやサングラスをしている犯罪者はほとんどいません。
重要なのは、「人」ではなく「景色」です。犯罪者は景色を見て、犯罪をするか、しないかを決めています。「どんな場所なら犯罪をしたくなるのか」、立正大学ではそうした研究をしています。日本各地や海外で、現場を歩いて、実際に景色を見て、考えていきます。ぜひ一緒に勉強しましょう。

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立正大学
文学部 社会学科
教授 小宮 信夫 先生